サポーターインタビュー - 新経営サービスさん

私たち Tera school は、「子どもも大人も、全員が学習者」をコンセプトに、さまざまなステークホルダーの皆さんとの関わりのもとで活動しています。
活動を支援してくださっているサポーター企業さんや、ともに事業をつくっている連携団体さんの「働き方」や「学び方」にも学ぶところが多くあるのではないか。
そんな思いから、そうしたステークホルダー企業・団体さんへのインタビューをスタートしました。

初回は、2017年からサポーター企業として Tera school の活動を応援してくださっている、新経営サービスの山口俊一社長(インタビュー当時は常務)にお話を伺いました。

ーーいつもご支援ありがとうございます。普段はこちらが活動についてお伝えしていく立場ですが、今日は会社のことを色々伺わせてください。人事コンサルティングなどの事業を手がけられていますが、より具体的な内容について教えていただけますか?

当社はもともと、税理士事務所としてスタートし、税理士・社労士・司法書士など士業の社員が中心でした。そこから新経営サービスというコンサルティング会社が生まれ、現在の事業は「人事コンサルティング」「教育研修コンサルティング」「経営コンサルティング」の3つから成り立っています。

1つ目の人事コンサルティングは、従業員が数十名〜数百名、多くて1000〜2000名くらいの中堅中小企業向けが中心です。当社のオフィスは京都本社のみですが、顧客企業は全国に散らばっており、業種も様々です。人事評価や給与制度に関するコンサルティングが多く、最近は定年再雇用・定年延長をテーマにしたコンサルティングなども手がけています。

2つ目の教育研修コンサルティングは、「経営者大学」というプログラムを30年以上続けています。15名くらいの方が1チームになり、最大3チーム程度で、基本的に毎月1泊2泊・最終回は2泊3日の講座を1年間行うというものです。MBA(経営学修士)のプログラムに近いですが中堅中小企業の実態に合った内容といった感じで、経営者・経営幹部・後継者の方などに多数参加していただいています。また、管理者向けの研修も数多くご支援しています。

3つ目の経営コンサルティングでは、売り上げ改善や業務改善などのお手伝いをしています。1社ごとのお手伝いだと限界があるので、自社でセミナーを開催することや、経営者協会や商工会議所などで開催されるセミナーに講師として参加することもあります。

京都市下京区の新経営サービスさん本社

家族満足度に注目、HRTechも活用

ーー社員の方の働き方について、大事にされている考え方や、具体的な取り組みについて教えてください。

当社は、GPTWジャパンの「働きがいのある会社ランキング」で、3年連続でベストカンパニーの1社に選出されています。もともとこの業界では一般的ですが、基本的にコンサルタントは柔軟な働き方となっており、新型コロナ感染症の問題が発生する前からリモートワークの環境は整えています。京都本社のみなので転勤もないですし、家族との時間も大切にしてほしいということで、例えば平日でも子どもの授業参観日は有給を取って行ったら良いよという雰囲気を作っていました。

また、以前から社員満足度の向上には取り組んできましたが、昨年は「家族満足度」の向上をテーマに取り組みました。もともと3年に一度の社員旅行は家族も同行できますし、毎年開催している経営計画の発表会も、午後の表彰やパーティーからは家族も参加できるようにしています。社員に連れられて小さい子どもたちも結構参加していますし、古き良き日本企業を感じさせるような一面もあります(笑)

社員が家族連れで参加できるレクリエーションを年1回開催している

ーー社内運動会などがほとんど見られなくなった現在、そうした行事が盛り上がっているのは面白いですね。最近始められた取り組みなどはありますか?

流行りのものとも言えますが、最近やっているのは「パルスサーベイ」というサービスの活用などです。週1回、15秒で答えられるような4問ほどの質問を社員のスマートフォンに送り、心身の健康状態をチェックしてくれるものです。質問もその人に合ったものを選んでくれるそうですよ。これに限らず、「HR Tech」(エイチアールテック:人事を意味する「HR:Human Resources」と、技術を意味する「Technology」を組み合わせた造語で、人事分野でITを活用する動きのこと)が広がっているので、顧客企業に勧める可能性も考えて、良さそうなものは当社で実験するなどしています。

若手社員もセミナー講師や書籍の出版を経験

ーー働き方に加えて、社員の皆さんの学び方についての捉え方や、工夫されていることなどを聞かせてください。

やはり中小企業向けのコンサルティング事業を手掛ける当社では、経営者と対峙して話を聞くことが最大の学びだと思います。若いうちから社長と身近に接することができるのが特徴ですね。もちろん、パフォーマンスを出すためには実務の力や専門知識も求められますが、実務は先輩社員が一般企業のメンター制度よりもしっかり指導する「ブラザー制度」がありますし、専門知識は過去の社内研修のeラーニングなどがあります。

また、社員1人当たり10万円の枠内で自分の好きな外部研修を受けることができたり、中小企業診断士などの資格取得を費用面で支援したり、さまざまな制度を設けています。3年目くらいになると自分の好きな国を選んで視野を広げるための海外研修に会社負担で行くことができ、例えば過去の事例ではシリコンバレーのIT企業を訪問したり、ドイツの製造業を視察したりしています。

ーーそれだけ色々な仕組みがあれば、若いうちから活躍できる人が増えそうですね。

セミナー講師も2〜3年目から任せるようにしていますし、書籍も新卒5年目くらいから書いてみることを勧めています。5年目以上のコンサルタントだと、半数以上は執筆実績があるくらいですね。業界では、名前が売れると独立してしまうリスクもあると言われますが、当社では個人の名前を出すようにしています。結果的に、定着もコンサルティング会社としては良いほうです。

若手コンサルタントにも書籍の執筆を積極的に勧めている

コンサルタントは「3年で一人前に」

コンサルタントは、新卒・中途でコンサル経験あり・中途でコンサル経験なしという人がほぼ3分の1ずつです。社内教育に力を入れているのは、新卒やコンサル未経験者にとっては大きいと思います。基本的に入社1年後には仮免で路上に出て、3年で一人前になるというイメージですね。先ほどブラザー制度の話をしましたが、一人前になってしまえばそこからは裁量が非常に大きく、自分で選んで道を作っていくことができます。

ーー学びについてもユニークな取り組みをされていることがよく分かりました。最後に、サポーター企業という立場から、今後 Tera school に対して期待されることなどを教えてください。

京都の会社なので、京都発で社会貢献をしている事業者を支援したいと考え、私たちが直接支援ができない「子ども」を対象にしている Tera school さんを支援しています。社員向けの話で言うと、支援をしていることはわかっていても、実感としてはまだ接する機会が少ないという印象だと思います。社員が参加できるイベントの案内などがあればもっと知ってもらえますし、社内イベントなどでゲストとして話してもらう機会を作っても良いかもしれません。

事業に期待していることは、良質のものを子どもたちに提供してほしいということです。私たちもあらゆる業界との接点がありますし、例えば会社のビジネスモデルについて楽しく学ぶなど、子ども向けのプログラムで連携できることもあるかもしれないですね。

ーーなるほど、どちらも面白い視点ですね。米国などで一般的な金融教育のプログラムなどを一緒に作るのも面白いかもしれません。社員の皆さんのお子さんにもぜひ参加していただきたいですし、ぜひご相談できたらと思います。ありがとうございました!

(聴き手:荒木勇輝)

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